これからもずっと貴女と

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 9月に入り今までの現場が完了し、新しい現場へと変わった。  その現場はオレの自宅とノリ姉の職場の延長線上にあり、朝は現場に入る時間が早いオレは弁当を受け取りにくく、昼休憩のときにノリ姉の職場まで行くようになった。  始めの頃は受け取るだけだった。  でも待てよ。一緒に食うこともできるんじゃないか? 『着いたよ』  いつも職場の駐車場に車を停めたらメッセージを入れる。 『はぁい』  ノリ姉から返事が来る。  すかさずオレは電話した。 『もしもし?ど、どうしたの?』  戸惑ったようなノリ姉の声。  いつもはメッセージを既読にするだけだったから、電話がかかってくるとは思ってなかったんだろう。
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