第8章 真実の記憶

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「お前、変なクスリとかに手を出したんじゃないだろうな!」 と、急に怒って怒鳴り始めた。 私は陵平の前に立って、おじさんを制した。 「違います! こいつの悪い連中との付き合いはほんの一時的なもので、今はもう全部切れました。私が証人です。 クスリなんて、一度もやってません。頭を打って記憶が飛んだことは本当のことなんです! 信じて下さい! 助けてやってください!」 必死に頭を下げると、おじさんの怒りのオーラが小さくなった気がした。 私は陵平を引っ張って頭を下げさせた。 陵平はなぜか声を殺すようにシクシクと泣いている。 それもそうか。 一緒に暮らしていたと思ってたじいさんが他界していたんだから。 「・・・陵平」 おじさんがトーンを下げた声色で陵平の名前を呼んだ。 陵平が顔を上げる。 私はその横顔を、目を見た。 いつになく真剣な顔だ。 「ご迷惑をかけてすいません。僕は・・・今から光平さんに会いに行ってきます。ありがとうございました」 そう言うと、頭を深々と下げてその場を後にした。
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