愛して、先生 lack of skill

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「・・・・・・っ」 携帯電話に触れそうな手。 その手を・・・・・・引いた。 この携帯電話の中の画像を消せば自由になれる。 藤原に抱かれることもなくなる。 それは十分にわかっていた。 それなのに、俺は・・・ 「何してるんですか?」 突然ドアが開き、全裸の藤原が姿を現す。 心臓が一気に縮まった気がした。 「俺の携帯・・・もしかして、画像消すつもりでした?」 真面目な顔で、真面目な声で、藤原は俺を責める。 その瞬間、俺はあることを思いついた。 この状況を利用すればいいんだ、と。 「・・・つもり、ではなく、消しましたよ」 「え?」 「これでもう、私があなたに弄ばれる理由はなくなりました」 勝ち誇ったように藤原を見つめる。 藤原は唖然としていた。 「そもそも、どうして私があなたを家に連れてきたのか、疑問に思わなかったのですか?」 「・・・・・・まさか」 「そう、あなたをこの家に連れてきたこと、いや、Kビルに行ったのだって、あなたの携帯電話が目的だったんですよ」 俺は感情で動いたんじゃない。 画像を消すために動いたんだ。 これが、真実だ。 「というわけで、金輪際化学準備室に来ないでください。     
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