愛して、先生 ~壊れた欠片

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俺がこいつに従うのは、脅されているからだ。 自分の意思ではない。 俺の心も身体も、 嫌々支配されいてるだけだ。 「んあ、あ、ああっ」 「や、ヤバい、んっ・・・俺、すぐイっちゃうかも」 こうして、藤原に激しく突かれながら狂うのも、 何も考えられなくなっていくのも、 こいつが与える衝撃のせいだ。 ――俺の意思で藤原を受け入れるなんて、絶対にありえない。 「んあ、もう、ダメ・・・これだけ、言わせて」 「はぁ、あ、あぁ、っあ・・・」 「堀江先生っ、好き、すごく・・・っ、す、好き」 やめろ。 俺はおまえなんて、好きじゃない。 「はあ、はあ、どんな手、使っても・・・欲しい、ずっと、俺の」 そんな切ない声で言うな。 俺を脅している分際で、そんなこと言うな。 「っあ、あ、あっ、あ―――っっ!」 「せんせ――っく」 ――どうせ裏切るのだから、言わないでくれ。 「っは、ぁ、はあ、はぁ」 身体が脱力していく。 気がつくと、お互い射精していたようだ。 「あ・・・」 身体の重さに耐えきれず、その場に崩れ落ちてしまう。 これで、いい。 脅されて抱かれて射精して終わる。 心が寒く感じるのも、身体の奥が疼くのも、 すべて気のせいだ。
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