愛して、先生 ~壊れた欠片

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そして身体の後ろへと隠してしまった。 「チョコレートを置こうとして、間違ったんじゃないですかね。  ドジな生徒もですよね、まったく」 「・・・明らかにチョコレートとは思えないパッケージですが、間違えますか」 「緊張していたんじゃないですかね。大好きな堀江先生が食べるって思って」 「そもそも、避妊具は箱で持ち歩くものですか?」 「いや、それは」 「しかも女子生徒が?」 「そ、れは・・・」 ・・・わかっている。 藤原が、俺のことを考えてこれを隠したのだということを。 なぜなら、藤原は気づいているからだ。 たくさんのチョコレートの中に入っていた避妊具。 それが・・・ 俺に対する、嫌がらせだと。 「・・・っ!」 「堀江先生?」 ――イヤガラセ。 頭が・・・痛い。 吐き気がする。 ――セイトガ、オレヲ・・・ニクンデイル。 「うぅ・・・っ、く」 呼吸ができなくなる。 身体が急速に冷えていく。 俺は、生徒の誰かに憎まれているんだ。 誰か? いや、もしかしたら全員かもしれない。 「・・・あ、ぁ」 全員が、俺を嫌っているんだ。 あのときと、同じように。 ――あの・・・とき? 「堀江先生!」 「っ!」 大きな声で呼ばれて、ハッと我に返る。 目の前には、悲しそうな顔をした藤原がいた。     
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