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俺の唇に軽く触れた。
そして俺をゆっくり座らせる。
「ちょっと待っててもらってもいいですか?代えとってくるんで」
「あ・・・それなら俺が」
「ダメ。こんな状態の堀江先生を外に出すわけにはいきません」
「っ・・・・・・な、なら」
シャツの胸ポケットに入っているものを、
藤原に差し出す。
「職員室へ行くより、化学準備室へ行ったほうが、人に見られる確率が減ります。
この鍵で中に入ってください」
衣服を整えた藤原は、
鍵を受け取ってにっこりと微笑んだ。
「ありがとうございます。じゃあ、行ってきます。
俺が出て行ったら、ちゃんと鍵をかけてくださいね」
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