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「でも、どうするの?」
「どうする、とは?」
「ずっとこのままってわけにはいかないでしょ。あなたも、藤原先生も」
「・・・別に構いません、私は」
そうだ。
どうにかする必要なんて無いんじゃないか。
なぜなら、
俺と藤原の関係だって、脅しから始まった。
あいつが俺を無理やり犯して、撮って、
それを餌に何度も俺を抱いた。
その関係が今、自然消滅しようとしている。
いいことじゃないか。
「でも、辛そうなのよね。見ていて可哀相になっちゃう」
「そうですか?職員室ではいつもと同じように見えますが」
藤原は何事も無かったかのように振舞っている。
俺だってそうだ。
これが、俺たちの関係を解消する
いいチャンスかもしれない。
「・・・あら、ごめんなさい。言葉が足りなかったわね」
「え・・・?」
「辛そうなのは・・・あなたの方よ。堀江先生」
俺、が?
「望月先生の気のせいです。だって私は、藤原先生に脅されているんですから」
「あら、そうなの?」
「ええ。関係を続けているのも、彼の持つ画像のせいです」
「そっか・・・じゃあ私の気のせいなのね。
この間の堀江先生、藤原先生に依存しているように見えたけど」
――依存?
俺が・・・藤原に?
「・・・そんなわけ、ありません」
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