口からこぼれおちた物語

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 「登場人物は、ほしよみのミコをやっているヒメと、そのお世話をしている女の人で、おまえはそのお手伝いの女の人になりきって、物語の世界にどっぷりとつかっていたんだ。 いや、あれはなりきるってもんじゃない。 おまえがだんだんほんとうに女の人に…。 あ、これは別に変な意味じゃなくて…。 うおっほん。 つまり、あれはたぶん、ヒガンの国のおヒメさまにつかえるメイドさんのれいがのりうつったんじゃないかな。 きっとおヒメさまもメイドさんもかわい…。 いや、別に変な意味じゃ…。 うおっほん。 話がそれたが、そうそう、そういえば、話の中でアマノハシダテノタモトガワという川が出てきたんだけど、その川の色が乳白色で、大海のように大きな川なんだ。 まるでユーヴェラプタル川みたいだろ? それで、どうやらそのユーヴェラプタル川のような大河の水が、だんだんとにごり、水量も少なくなって大変なんだってよ。」 ゲータにそう言われて、ぼくの頭にはしゅん時にこういう考えがうかんだのだった。
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