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「お前の侍従は優れた者ばかりだ」
それは、王の声。
「王の番となった者が無知な阿呆では困る。最低限の知識は身につけてもらうからな」
「はあ!?」
不遜な言い方にルピスは反感を向けた。
「ここにはジャンナを探しに来ただけだ。もう用はない。エシャと話したいならそのまま話していろ」
行くぞ、とジャンナに声をかけ、アデュラハミラは背を向けた。
「はあ!?」
ルピスの額にはビキビキと怒りが浮かんでいる。
それぞれの侍従や護衛兵は困惑し、ジェラムも初めて目の当たりにした運命の番の不和に動揺した。エシャムサタムだけが、愉快そうに「っくくく」と笑っている。
「こっちこそてめーなんぞに用はねーよ!くそったれ!さっさと消えやがれ!二度と顔見せんな!」
ついに我慢ならず、ルピスは枕を掴んで放り投げた。
その時にはアデュラハミラもジャンナも、彼に付き従う者たちも消えていた。バフン!と閉じたドアに当たり、そのまま哀しく床に落ちた。
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