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「来週の金曜日、碇先生と綺羅先生を招いてみなさんでご飯食べませんか?」
星野さんに思い切って提案してみた。
本当は真壁先生も呼びたいけれど、さすがに上司が一緒だと気を遣うかな…と思った。
「なぜ…本村先生まで……?」
「だって…碇先生と星野さんがペアになったら…私…居心地が悪いので…。相方が必要かと……」
星野さんはニヤリと笑ったかと思うと、今度は声を殺して笑い始めた。
「ど、どうして笑うんですか?」
「いや…だって……意外とちゃんと考えてるんだなと……」
私は恋愛経験がないだけで後先考えずに行動しているわけではないのに……。
頬を膨らませてぷいっとそっぽ向いた。
「やばい…もう、ほんと…深雪さん、俺のツボです」
私が怒ってる姿を見てもまだ笑ってるし。
「星野さん、嫌いです……」
いじけてつぶやくと、さすがに悪いと思ったのか私の横に座って顔を覗き込んできた。
「怒った?」
優しい声で言ったって許さないもん。
「怒りました……」
「ふーん……」
星野さんは信じてない顔で私を見てる。
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