『週刊放題』編集部 フロア 9月24日 0時5分

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「まあ俺はこの仕事10年やってるベテランだからな。ラブホ前の張り込みはきつかったぜ。カメラは携帯もふくめ当然3種類は使ってる。防寒着も非常食も必須だ。あの時は冬場でクソ寒かったからな。当然おむつしてスタンバイよ。ははは!イクメン主張してるイケメンなんてろくな奴がいねーっていう俺の直感は正しかったね。あの議員は前から不倫の噂はあった。そりゃいい大学出て若くして議員になって背も高くイケメンで勉強もスポーツもできる男なんざ引く手あまたよ。たとえ結婚して子供2人いたとしても、女のほうから寄られたら拒否できねーだろう。いかにもスケベそうな面してたからな!ははは!爽やかで売ってる奴はたいていドスケベの変態野郎だからな!」 「分かる!めっちゃ分かる!」 「しかもあのクソ議員、青カン好きのアナル好きだからな!ははは、LINE流出にもっと気を使えよっていうね!仲良く手をつないでラブホに入っていく画を撮れたのは勿論良かった。だがそれ以上に収穫だったのがラブホの従業員に貸した隠しカメラな。しっかりと部屋に入る瞬間をとらえててくれたぜ。俺一人だと怪しまれるから、こういう時はその場にいる人の協力が不可欠だ。いやしかし、若手議員の不倫なんてネタがこうもバズるとはな。マジでどいつもこいつもゲスい話題が好きなんだと実感するぜ」 「不倫ネタってなんでこんなにバズるんすかね?」 「やっぱ非婚や独身が増えて結婚してる奴に対してコンプレックスがあるんじゃねーの?結婚というぜいたくをしたくせに不倫しやがって!てめーは犯罪者だ!みたいな意識があるんだよ。人間はとにかく人を見下したい生き物だ。勝ち組の奴らの裏の顔がばれて落ちていく様は、それはそれは胸のすくエンターテイメントよ。俺らの仕事はゲスでクソみてーなもんだと言われがちだ。そりゃそうだ。芸能人や政治家、スポーツ選手や芸術家のスキャンダルを暴くんだからな。綺麗なわけがない。でも、スキャンダルには需要がある。人間は知りたい生き物なんだ。だから俺たちは読者の期待にこたえているだけだ。綿密な取材をとおしてな。これほど誇らしい仕事もないと言えるよ!ははは!」 「先輩って、もともとは文芸部志望だったんすよね?」
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