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投票締切2時間後
開票は着々と進められている。宮城県ではすでに6議席すべてに対し当選確実が打たれている。予想された通りの当落になりそうだ。また、他府県の状況もほぼほぼ予想通りの結末を迎える見込みとなっている。
山形自滅党総裁のインタビューが始まった。
「今回ほぼ半数の議席獲得に留まったことについて、どう感じられますか?」
「ご批判等はあるかと思いますが、それでも半数の議席を頂いたということは、我々に引き続き頑張ってほしいという民意だと受け止めております」
「誹謗の党がかなりの躍進を見せましたが?」
「戦わせる部分は戦わせ、協力できる部分は協力する、シンプルな話かと思います」
山形は淡々とインタビューに答える。
ここで、佐竹が手を上げた。
「今回、全国で1000万票近くの無効票が投じられていることが当社の調べで分かっています。前回の総選挙時の6倍です。この件について、どう思われますか?ちなみに無効票を投じたのはほとんどが18歳から29歳の若者です」
山形の目が佐竹の方を向いた。
山形は先ほど流れていた映像で初めてこの事態を把握した。まこちょこタンとかいう一人のローカルアイドルのツイートが人気芸能人等によって拡散され、大規模な運動になったこと、その背景には若者の政治不信と怒りが根強くあること、この二点がアイドルが踊っている映像を交えながら語られていた。
「若者の皆さんから、政治家は信用できない、という声が挙がっているという風に、厳粛に受け止めます。そして、若者の皆さんに信用していただけるような政治を目指します」
山形はそう淡々と答えた。
「原発再稼動にも、他国の核兵器保有の黙認にも、まこちょこタンは反対を表明していますけれど」
佐竹は食い下がる。
「それについては、重大な問題なので、慎重に判断をしていく所存です」
山形はそう答えた。
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