天井の染み

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私がまだ小学校低学年だった頃の話です。 当時住んでいた家の近くに、二つ年上の幼馴染が住んでいました。 幼稚園の頃から頻繁に遊んでいたもので、その幼馴染の家にはかなりの頻度でお邪魔をしたりもしていたのですが、ある日、その家にある座敷の天井を見上げた私はそこに坊主頭の男の顔がはっきりと浮かび上がっているのを見つけてしまいました。 “……ねぇ、あれ人の顔に見えるけど何?” 気になった私はその顔を指差しながらそう幼馴染に訊ねたのですが、 “ん? さぁ、前からあるし。別に人の顔にも見えないじゃん” と、本気で何を言ってるのかわからないといった表情をされてしまっただけでした。 その後すぐ、幼馴染の母親にも同じことを訊ねたのですが同じリアクションを返されてしまっただけで、一応そのときはそういうものかと引き下がりはしたものの、それからずっと私の脳裏にこのとき見た顔の染みが焼き付き、遊びに行く度に気になるようになってしまいました。
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