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「“スターフィッシュ”降ろせ」
「下ろします」
オペレーターがワイヤを伸ばし、静止していたスターフィッシュを圧力容器内に降下させた。
「“スターフィッシュ”圧力容器内に入りました」
「“スターフィッシュ”起動せよ」
「“スターフィッシュ”起動」
オペレーターが緑色の起動ボタンを押した。
モニターに注目していた人々の喉が一様にゴクンとなった。
5秒ほどすると、稼働したスターフィッシュは円柱状の本体から8本の足を伸ばし、圧力容器内壁に足を突っ張るようにして本体を支えた。足を伸ばした姿が日輪ヒトデに似ているのでスターフィッシュと名付けられたのだ。
「“スターフィッシュ”姿勢維持に成功」
オペレーターが報告する。
「おぉー」
歓声と共に拍手が起きた。
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