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 この状況を説明しようにも、極限状態の今、端的にまとめられる気がしない。それにまだ本当につけられているかも分からないのに、余計なことを言えば心配をかけるだろう。  久住は見かけは厳つくて怖いが、困っている人間を放っておけるほど冷たい人間ではない。 『峰石、今どこに居る』 「…あ…の、家の近くの駅出て、国道沿い歩いてる。二つ目のコンビニに行こうと」 『わかった。すぐ行くからそこで待ってろ』 「で、でも、なんで、そんなこと…」  訳が分からずしどろもどろにいい募りながらも、見放さなかった久住の優しさに安堵の色が広がっていく。  放っといてくれと言ったのは自分なのに、身勝手にも甘えて凭れかかりたくなった。 『なんでもクソもあるか! それが俺の役目だろ!』  怒鳴られてはっとした。  元々久住は坂上との一件で誉の身を案じて一緒に居るようになったのだ。そこに他意はなく善意だけだった。  勝手にひとりのぼせ上がった誉がとった態度のせいで、今までの関係が崩れてしまった。 冷水を浴びせられたように冷静さを取り戻した。  これ以上久住に甘えられない。そして、これ以上幻滅されたくない。 「…ごめん。やっぱり大丈夫だから」 『おい、いいから待ってろ』 「今までありがとう」     
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