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 息もできないくらい深い口づけを交わし、胸の淡い色の粒を弄られあえがされているのに離れ難く、このまま窒息しても本望だなどとぼんやりした頭で考える。快楽に流されている自覚はある。だけど久住以上に誉を狂わせる人はいない。久住もまた、誉に狂わされればいいのに、と子供の純粋さと大人の狡さを混ぜ合わせた気持ちを胸に募らせた。  ようやく唇が離れた時にはくたりと体が弛緩して力が入らなかった。二人とも頬が紅潮して見つめ合ううちに、どちらともなく指を絡ませる。そうするのが当たり前のことだと言わんばかりで、誉ばかりが求めているわけではないのだと安心した。 「ちょっとだけ頑張れるか?」 「? うん」  返事を聞くや否や、久住は誉の制服のズボンと下着を一気に引き抜いた。ベルトやボタンを外されていたことに、誉は全く気が付いていなかった。 「あっ! ちょ、やだ…」  シャツと靴下だけ履いた状態で、ゆるく胡座をかいた久住の膝の内に向かい合わせで座らせられる。誉は慌てて頭を擡げている性器を、シャツを掻き合わせて隠した。  膝を大きく開いた状態で久住の膝の内側にすっぽり収まり、否応なくお互いの熱を持ったものが当たっていた。膨らんだ布越しの触れ合いが眩暈するほどいやらしくて、目を逸らしたくても逸らせない。久住はズボンと下着をずらし、誉同様に上向いたそれを惜しげもなく晒す。体格差なのか久住の性器は誉のものより太く大きかった。  誉は思わずごくりと喉を鳴らし、緊張で体が強張った。それが伝わったのか、久住がなだめるように誉の頬を両手で包む。     
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