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「痛いことはしない。気持ちいいことだけしよう、な?」 「…うん」  瞳を覗き込まれ、甘やかされると素直に頷いていた。もとより抵抗する気も、我が儘を言うつもりなかった。久住がすることなら何でも受け入れたかったし、誉こそ久住を甘やかしたいと思っていた。それなのに気が付けば自分が甘やかされている。  己の不甲斐なさにめげそうになりながらも、次こそはと胸の内で決意する。 「じゃあ、誉は俺のと一緒に握って」 「う…、んっ!?」  言われた通り素直にお互いのゆるく立ち上がったものに手を伸ばせば、手に押し付けるように握らされ、驚いて久住を仰ぎ見る。 「最初は俺もするから」  そう言うと久住は誉の手のひらごと柔く包み込んで、二人分の性器をゆるゆると上下して擦りだした。困惑は一瞬で霧散して包まれた手の中のものは主張し始める。自分でするより優しくてもどかしいのに、昂りは小さな快感さえも拾い集め、普段より早く昇りつめそうになる。 「あ、ぅん、や、ばい…だめっ、ああっん」 「だめじゃ、ないだろ、誉」  誉の耳に少し荒くなった息がかかる。久住の艶の混じる声が鼓膜に響いて腰が震え、誉の性器からは透明な雫が溢れ出す。 「っん、うんっ……めっ、じゃ、ない、…きもち、い…あっ、んっ」     
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