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 久住の言葉に必死に答えようとするが、声が跳ねてまともに答えられない。  一纏めにして擦る二人の性器からはにちゃにちゃと卑猥な音を立て、次第に雫はどちらのものとも判らなくなってきた。自分でするのとは違う久住のリズムが誉を翻弄する。そのうえ、濡れた敏感な先端も指の腹で弄られると射精することだけしか考えられなくなり、無意識に腰を揺らしていた。 「も…イくっ…から、……っふ、あぁっ、イっ…ちゃう! けい、たぁ…!」  息も絶え絶えに訴えると、久住は一度手を解き誉の昂った根元を指で輪を作り達しないように戒める。 「!? 何でぇ…イきそうだったのに…ひどい」  下腹に溜まった熱を早く放出したくて、ぐずぐずと久住の胸に縋り付く。 「俺もイきたい、けど」  その前に、と呟き久住はポケットから小袋を取り出し片手と犬歯で器用に封を切る。そして誉に見せつけるように、小袋を咥えたままとろりとした粘度の高い透明な液体を手のひらに垂らした。うまく回らない頭ながらも、久住が手にしているのはローションだということに気が付いた。     
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