ウェディングドレスからの逃走のすぐ後の話

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 こうしてミゲルたちの恋愛を上手く成就させた僕は、油断をしていた。  いい事をしたようないい気分になっていたからかもしれない。  いや、それはどうでもいい。  まさか、ミゲル達の恋が叶ったお礼として、レナードがあんなものを……。  それは僕がレナードと、コンテストが上手くいって大騒ぎのパーティが終わり、ほろ酔い気分で城に帰ってきた時の出来事だった。   カチャリ  レナードが部屋の鍵を閉めた。  それは僕を襲う合図だと僕は知っていたが、いつもの事なのでそれほど僕は気にしていなかった。  だが……すぐに、何かがおかしいと気付く。 「レナード、その紙袋は何かな?」 「ヒロに着せるためのメイド服を今日もらってきた」 「つまり?」 「今日はメイドプレイだ」 「い、嫌だよそんな……」 「ご主人様とメイドプレイがしたい」 「も、もっと嫌だ! な、なんで……うう……」 「駄目なのか? 俺も頑張ってミゲルを推薦したりしたのに。ここしばらく仕事も頑張ったのに。なのにヒロはそんな俺のお願いは聞いてくれないのか?」  そう、僕を責めるようにお願いをしてくる。  こういう風に悲しそうにお願いをされると僕は、僕は……だがここで抵抗しなければメイドプレイでご主人様とレナードを呼んでしまわなくてはいけない展開に……でもレナードが……。  といった葛藤をしばし繰り返した僕は、僕の手を握って言われてしまうともう駄目だった。  仕方がないので僕はその、ミニスカートのメイド服を着る羽目になってしまったのだった。  ミニスカートのメイド服には黒いニーソがついていた、  どうせベッドの上なので靴は履かずに着替えてから、着替えた後の状態を楽しみたいと背を向けているレナードに、 「き、着替えたけれどどうかな」 「……なるほど、分かった」 「? 何が?」 「ヒロは何を着ても可愛い!」
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