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気が付いたらいつの間にか眠っていたようで、カーテンを開けっぱなしにしてあった窓からの日差しが眩しくて目が覚めた。俺が朝早くに起きるなんて奇跡だ。
そして、目を開けたその時に目の前に顔があって叫びそうになった。
「か、かっちゃんっ」
うつ伏せになって顔をこちらに向けて眠っていたのは、かっちゃんで。それが俺の目の前に……え?
「な、何で同じベッドで寝てんの?」
「んー?ひなチャン、おはよ」
「おはようってか、かっちゃん!ここっ、俺の部屋!」
「あれ?言わなかったっけ?俺と同室って?」
そうか、ここにはかっちゃんと俺だけか。え?俺とかっちゃん二人だけ?急に緊張してきた。どうしたら良いのか分からないくらいドキドキしている。
「かっちゃん、そ、その」
「ほら、起きるよ。着替えて、海は目の前だよ」
拍子抜けした。かっちゃんは俺をどうしたいんだろう。というより俺は一昨日からおかしくなってしまったのだろうか。
かっちゃんはするっとベッドから抜け出した。
「ひなチャン、俺先にシャワー使うね」
え?何もしないの?
いやいや、違う。落ち着け俺、何かするってのも変だろう。
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