3  涙

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それが伝わったのか。 その日を境に、彼が私を織田と呼ぶようになった。 変わったのはそれだけでなく、他にもあった。 私の目を見てくれない。目が合ってもすぐに逸らされる。 私のお弁当箱からおかずをつまみ食いしなくなった。 私に軽口を叩く事もなくなり、私が給湯室に行くと後を追ってコーヒーを頼みに来ることもしなくなった。 頭も、撫でてくれなくなった……。
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