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ブレスレットを購入した日はだいぶ疲れていた。比較的規模の大きいプロジェクトのメンバーに選ばれて間もなかったから、日々の疲労が限界近くまで蓄積していたのだと思う。
精のつくものでもと、珍しく普段とは別の店で少し値段の張る弁当を購入した帰りだった。
軒先に植物がやけに置かれているから、最初は観葉植物を扱った店なのかと思った。
『ちょっと、お店に寄ってくださる?』
植物を片付けていたオーナーの女性と視線が交差したのが、すべての始まりだった。
柔らかくも凛とした声に抗えず後をついていくと、中央のテーブルに飾られた透明な球体が目に飛び込んできた。占い師御用達の店なのかと軽く混乱したまま首を左右に動かせば、女性が好みそうなアクセサリーが壁際に並んでいた。
『どういう、お店なんですか?』
半ば無意識に尋ねると、予想しなかった答えが返ってきた。
植物も占い師も関係ない、パワーストーンを扱った店だったのだ。
『あ、あの……俺、そういうのはあんまり詳しくないですよ』
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