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「だとすれば僕らは法則外の群れだ。誰も子孫を残すことはできないし、直に種は滅ぶ。故に僕らは刹那的で破滅的だ。どう思う?」
冬馬は顔色こそ変わらないが
論議したがるのは酔った時の癖なのだろう。
「――また始まったよ」
うんざりした様子で肩をすくめる由莉の隣で
「人生は儚い――儚くて嘆かわしいと――僕は思っているけれど」
ベッドに横たわった響也がポツリポツリと答えた。
「儚くて刹那的な世界に生きるのは悪くないと――」
古めかしい白い衣装に身を包んだ響也は
中世から現れた聖徒のようにそれはそれは美しく
「むしろ君たちとこの屋敷にいるとそんな人生が誇らしく思える」
息を飲むほど魅惑的だった。
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