見えなくともなんとなく。

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地面に叩きつけられた悪魔をカメラ越しに見下ろす蝙蝠。 (カメラが無いと見えないってのは面倒臭いな……) 「ジャマヲスルナァ!」 「何っ!?」 土煙の中から槍が群れの右上を貫通し、右腕ごとカメラが吹っ飛ぶ。 「オマエノ、オマエノ、オマエノセイデェ!」 悪魔の金切り声が山に響く。 「うるさいな、私だって右腕が飛んだじゃないか」 (血を吸ってなかったからか、再生できないな) そう思っている時、後ろから左下を貫かれる。 (この槍、戻ってくるのか……!?) 蝙蝠の群れを保てずに人間の状態に戻り、地面に叩きつけられた。
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