終章

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性器を扱いていた指が離れて、後ろに滑っていく。人に触られたことなどない窄まりに手を当てられて、千鶴はびくりと震えた。 「ふ、えっ! そこ……?」 たしかに男同士で性行為をするならばそこしかないはずだ。でも、想像すらしたことがなくて、千鶴には少し怖くすらある。 「言っただろ、襟巻は男でも孕めるって……どこから孕むと思ってたんだよ」 からかうような声音。 「襟巻のここは、男を受け入れられるようになってる……。試していいか」 千鶴が頷けずにいたのに、辰之介の指は我慢できなかったように入ってきた。するりと飲み込まれていって、己の体のことなのに別の生き物のようで驚いた。 不思議な異物感はあるが、苦しくはない。 「やっぱ、初めてでもちゃんと入るな。……少し動かすぞ」 「えっ?? んっ……んっうああっ!」 指が、千鶴の中のある一点に当たった途端に、雷が走ったように体が跳ねる。じんじんと響くような快感は、これまで感じたことのないものだった。 「ここ、だな」 「やだっ、やだだめっ、そこばっか、だめ!」 宝を見つけたとばかりに舌舐めずりをして、彼の指はそこだけを責める。あまりに強い刺激がずっと続くから、千
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