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第3章:長時間労働の末の、理不尽な面接
研修後は、始業1時間前の15時に出社(無給)、16時から開店作業、深夜3時に閉店、4時過ぎまで閉店作業(サービス残業)、というシフトで働いた。
入社後も、早朝7~9時や午前中に研修が定期的にあった。内容は、社長のビデオレターを見て、勤務時間外でのレポート提出。
そのため、家に帰れずに店内で仮眠して再びシフトに入ることも度々だった。
それ以外には「自己学習」(推奨という名の必須学習)。
接客マニュアルの暗記学習で、マニュアルは持ち出し禁止のため、手で書き写したものを自宅に持ち帰るよう指示されていた。
長時間労働・研修・自己学習に加え、「一年間で店長を育成する」という社内目標へのプレッシャーが日々重くのしかかった。
実際に、一年で店長になれずに辞めていく二年目社員は大勢いた。
「代わりはいくらでもいる」が幹部の口ぐせで、確かに、就職氷河期だったため代わりはいくらでもいたのだ。
俺はすっかり洗脳されてはいたが、もともと体が丈夫な方ではなく、長時間勤務が体にこたえた。
だんだん飯が食えなくなり、出社前の14時頃、1日1回ゼリー食を食べるのがやっとになる。
目の周りが落ちくぼみ、頬がげっそり落ちて、ほうれい線のしわが目立つようになった。
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