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「もう中が熱いね。でももっと溶かしてあげるからね」
「ふぁ、あ……」
「……沢山擦ってあげるから、楽しんで」
芳はそう、耳の中に直接声を吹き込む。翠も翠で、芳といると認めたくないが被虐心がそそられて、まるで自分じゃないみたいだといつも思う。
感じる場所はとっくに知られている。刺激を与えつつ、芳は性急とも言える動きで内部をほぐしていく。
継ぎ足したローションが立てるぐちゅぐちゅという響きがいやらしい。舐められる時とも違う、もっとねばついた音だ。前立腺を芳の揃えた指が何度も撫でる。ほぐれるまでに感じる少しの痛みが、やがて入ってくる太いものを予感させて胸が詰まった。
「翠、気持ちいい?」
「……、ん、あ……なんか……ンっ」
「まだ素直じゃないか。やっぱりもうちょっとよがらせてからだよね」
「よがらせる、って……ああっ、あ、そこっ」
「ここ好きだよね。俺がいーっぱい突いてあげたから、前よりもっと気持ちいいね」
「やだ、そんな、ア!」
「ふふ、そろそろかな」
胸につくくらい膝を折り曲げられ、翠は後孔が丸見えの恥ずかしい体勢を取ることになった。部屋の明かりを反射して、塗りたくったローションが光っているらしく、芳は嬉しそうだ。
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