13話 借金返済

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「とりあえずさ、今はまだ18なってねえから働けないけど、うちで面倒みるわ」 「待ってよ。…桜を売り者にするなら私にも権利あるわよね?」 「お母さんさ、桜、今なら買いたいって社長いるんだけど?」 「あら?…へえ!稼いでたのね!いくら?いくらで引き取るって?」 「今ならあんたの借金全部持つってよ?」 「明日からもう自由って事?…でも借金チャラじゃまだ10代の女、安くない?…もっと……そうねえ、300万くらいは……」 「バカか。あんた。借金って利息つくもんだろうがよ?…返済終わる頃にはあんたババアだよ?…今なら借金チャラ。と、その社長から100万だって。…どうするよ?」 「待ってよ!…利息、普通って話だったじゃない!ずるいじゃない!」 「……生保のあんたがまともなとこで借りられるわけないだろ。……今なら借金チャラ。…と、100万。1番いい時期じゃね?」 「本当に借金なし?…100万も貰えるの?」 「ああ。本当。…今断ったら、あんたの上がりが遅くなるだけだよ」 「いいわ!…その代わり現金で100万ちょうだい!…役所にバレたら生保貰えないから!…うん。本当に借金なしよね?」 …………なんか自分の母親だけど、情けなくて本当に嫌気した。 借金チャラ。100万。生活保護費は貰う。 こんなんで娘手放すんだね。本当に要らん母親だわ。 「ね、その社長さんって、お金持ち?…まだ出すんじゃない?」 「残念だけど裏の社長だからな。……ふっかけて、痛い目見るくらいなら、その条件で飲んだ方がいいと思うけどね。俺が今は身元引き受け人になってるけど、そのままにしてもらうのが条件だ。どうする?」 「……まあ、借金なしで100万ならいいか。桜、あんた気に入られるようにしなさいよ!…もしかして気に入られたらもっと貰えるかもしれないんだからね」 バカな事ばかり言うから、思わず聞いた。 「………お母さん、借金終わるのいいけど、私、売られっぱなしになるんだよ?…どうも思わないの?」 「安い男に嫁ぐより全然楽できんのよ?…気に入られたらお金ガンガンくれるかもしれないのよ。いいじゃないの!頑張って気に入られなさいよ!」
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