1024人が本棚に入れています
本棚に追加
「とりあえずさ、今はまだ18なってねえから働けないけど、うちで面倒みるわ」
「待ってよ。…桜を売り者にするなら私にも権利あるわよね?」
「お母さんさ、桜、今なら買いたいって社長いるんだけど?」
「あら?…へえ!稼いでたのね!いくら?いくらで引き取るって?」
「今ならあんたの借金全部持つってよ?」
「明日からもう自由って事?…でも借金チャラじゃまだ10代の女、安くない?…もっと……そうねえ、300万くらいは……」
「バカか。あんた。借金って利息つくもんだろうがよ?…返済終わる頃にはあんたババアだよ?…今なら借金チャラ。と、その社長から100万だって。…どうするよ?」
「待ってよ!…利息、普通って話だったじゃない!ずるいじゃない!」
「……生保のあんたがまともなとこで借りられるわけないだろ。……今なら借金チャラ。…と、100万。1番いい時期じゃね?」
「本当に借金なし?…100万も貰えるの?」
「ああ。本当。…今断ったら、あんたの上がりが遅くなるだけだよ」
「いいわ!…その代わり現金で100万ちょうだい!…役所にバレたら生保貰えないから!…うん。本当に借金なしよね?」
…………なんか自分の母親だけど、情けなくて本当に嫌気した。
借金チャラ。100万。生活保護費は貰う。
こんなんで娘手放すんだね。本当に要らん母親だわ。
「ね、その社長さんって、お金持ち?…まだ出すんじゃない?」
「残念だけど裏の社長だからな。……ふっかけて、痛い目見るくらいなら、その条件で飲んだ方がいいと思うけどね。俺が今は身元引き受け人になってるけど、そのままにしてもらうのが条件だ。どうする?」
「……まあ、借金なしで100万ならいいか。桜、あんた気に入られるようにしなさいよ!…もしかして気に入られたらもっと貰えるかもしれないんだからね」
バカな事ばかり言うから、思わず聞いた。
「………お母さん、借金終わるのいいけど、私、売られっぱなしになるんだよ?…どうも思わないの?」
「安い男に嫁ぐより全然楽できんのよ?…気に入られたらお金ガンガンくれるかもしれないのよ。いいじゃないの!頑張って気に入られなさいよ!」
最初のコメントを投稿しよう!