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お母さん、次の日には本当に辞めて、都営アパートに戻ったらしい。
私はもう戻んない。
将高の為に家事して、将高の側に居るのを選んだから。
毎日、なんか笑顔がある。
おはよってキスして、おやすみのキスして。
………間に来る赤井さんはもう本当にからかい半分、やりたい半分だから無視。
でも赤井さんがたまに桂子ちゃん見に行ってるみたいで、無理ない程度で頑張って返してるって教えてくれた。
桂子ちゃん、美人だからかなりいいお客さんがついてるみたいでかなり早いペースで借金返済してるらしい。
「桂子ちゃん、借金終わったらどうするのかな?」
「…赤井とも話したんだけど、父親に借金終わったの知らせずに逃がしてやろうって」
「うん!…それがいい!…親のせいで犠牲になる子、もう見たくないもん」
「本当な。今まで何人見てきたかなあ?…まあ、処女だったの桜と桂子ちゃんくらいだけどな」
「あ、それ、赤井さんも言ってたよ。ほとんどは借金返済の為に体売られて、それから来るからほとんど処女じゃないって」
「まあそうだな。だいたいはそのままソープ行かす。…未成年はとりあえずセックスに慣れさせる為に下の奴等のアパートに送ってからだな」
「……そうだよね。普通にやりまくりの子ばかりじゃないもんね。…18以下の子はどうしてるの?」
「……たまに居る。…可哀想だけど『裏』で稼いで貰う。…桜が俺専用じゃなかったら、お前もそこだったな」
「あれ?最初から将高の専用にするつもりだったんじゃないの?」
「………処女で俺の好みだったから、俺専用に最初からしたかったけど、無理なら仕方ないとも思ってた。…めちゃくちゃ俺好みになって、美容院出た時、絶対に俺のにしようと思った」
なんか、照れて言ってんのわかった。
あの美容院の日にはもう決めてたんだね。
だよね。私も自分で自分にビックリしたもんな。
あの時、褒めてくれてたね。
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