9話 好きって言葉

5/9
前へ
/124ページ
次へ
私、特別なだけ。 なんか、それが頭の中をぐるぐるしてた。 私が好きってだけ。 でも、私が将高が好き。 しょうがないじゃん。 なんだかパズルがカチリとハマった気がする。 将高の特別だけど、将高の好きは由美さんなんだ。 将高が帰ってきて、笑って迎える事ができなかった。 「どした?また赤井が来たとか?」 「……うん、来た。…ちょっと話した」 「話?」 「……由美さんの。……聞いていい?……将高、由美さん好きだったの?」 凄く聞くのイヤだったけど、このモヤモヤのままもイヤだから、勇気出して聞いた。 「それ、赤井が言ったの?」 「……うん。…早川は好きだったって。だから喧嘩になったって」 「………ふーん。…桜、お風呂入ろ?」 話、ごまかしたのわかった。 聞かせて欲しいけど、聞かせてくれないんだね。 将高、シャツ脱いで、お風呂の準備した。 「桜、入ろ?」 「………ね、なんで何も言ってくれないの?」 「由美の話?……したし、見せたじゃん」 「そうじゃなくて、……その時の話!……話してくれないの?私、赤井さんから聞くの?」 将高が溜め息ついてソファーに座った。 「……桜が気になってんなら話すよ。何が聞きたい?」 「将高が話せる事、話して欲しい」 「……なら、話したくない。ダメか?」 「それじゃ、私、赤井さんの話信じちゃう!将高からちゃんと聞きたいの!」 「聞いてどうする?…何も変わらないだろ?」 「………変わらない?変わるよ!……私、将高の何?…特別ってだけ?」 「桜は俺の特別だよ、それじゃダメなのか?」 なんだかいきなり将高が遠い人に感じた。 突き放された気がした。 私が将高を『好き』って言ってんのに、将高の答え、ソレなの?

最初のコメントを投稿しよう!

1040人が本棚に入れています
本棚に追加
広告非表示!エブリスタEXはこちら>>