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うららかな土曜日の昼下がり。
都心から離れてはいないが緑が多い場所に建つ高級マンション。
シンプルモダンのアイボリーとチョコレート色の内装。
新婚が住むには広すぎるリビングの中。他人からしたら痒くなるような言葉を、新妻は可愛らしいお口とかわいい声で言っている。
「だって、崇生さん、プリンが好きだもの」
「す……好きだよ////」
「良かったあ!」
「……」
崇生の前で、若妻であるきららは、くるる~んっと回った。
フリルやレースもくるる~んと回る。
大きなフリルが裾にたくさんついているエプロンだ。レースは肩紐についている。そしてピンク色のリボンとハート型の胸当て……。
(かわいい、かわいいよ、きららちゃん!)
崇生の心は千々に乱れた。
が、しかし、きららは崇生がプリンを好きだと思っている。
(確かにプリンは好きだ!だがそれ以上に君が好きなんだ、きららちゃん!)
「はい!召し上がれ!」
目の前に、かわいい模様のガラスプレートが出された。
黄金色のプリンが揺れる。艶めいた飴色のカラメルが光っている。そして生クリームとチェリーが飾られていた。
(ああ!きららちゃんがかわいい!)
崇生は変態だった。
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