逃走

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彼女が閉じ込められている部屋の前に辿り着くと素早くドアを押し開けた。 彼女はベッドに横たわっていた。 俺の気配に気づいて彼女は目を開けた。 「来てくれたの?」 「ああ、大丈夫か?」 「ええ」 「さあ、逃げるぞ」 「はい」 彼女の手を握り、廊下に出た。 「さあ、走るぞ」 「はい」 必死に出口を求めて走った。 身体が思うように前に進まない。 足がもつれて倒れ込んでしまった。 大きな音が廊下に響いた。
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