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『小林へ 今日は、楽しい時間をありがとう。 天国では、ロボットに()けている奴が全然いないから、久しぶりにお前とロボットの話ができて楽しかった。 何も言わず、先に逝ってしまってごめんな。 自分が苦しんでいるところ見せたくなかったんだ……あのときは、それが一番いい方法だって思っていた。でも……やっぱり話がしたくなって、今日会いに来た……ほんと、勝手でごめんな。 お前の頑張りは、ちゃんと見ていた。 ロボット作りって本当に先が見えなくて、自分が「絶対いい」って思っても否定されたりして……孤独だよな。 今まで共同で作っていたのがいきなりひとりになって、とっても不安だったと思う。 でも、お前はロボットを完成させた。 すごいよ! お前! 本当に俺たちの作りたかったものが実現したんだ! 俺も、とっても嬉しかった! もし、俺がお前に出会わなかったら…… あのロボットが日の目をみることはなかっただろう。お前の熱意が、ロボットに命を与えたんだ。 礼を言いたいのは俺の方だよ。 お前に出会えて本当によかった。 ありがとう。 墓参り、楽しみに待ってる。 山田より』
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