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おじさんは、自分が今まで無差別に与えてきた苦痛を、今、与えられている。酷い事をした人は酷い目にあうのか…じゃあ、園長先生も他の先生も酷い目にあうのかな。
物凄い悲鳴が部屋中に響き渡った。それを最後におじさんは静かになった。旦那さんと奥さんは、いくつかに分かれた身体を巨大なミキサーに入れてボタンを押した。
「純、最後まで見ていたね。大丈夫かい?】
僕は頷いた。ここで起きた事…すごい事だ。でも、僕は大丈夫だった。何が大丈夫なのかわからないけど、特に僕の中で警報は鳴っていない。
「あなた、上で話しましょう。着替えたいわ。坊や、いらっしゃい。行きましょう。」
僕が機械音のする方を見ると、あれは自動で止まるから放っておいていいんだよと、僕は何も言っていないのに思ってる事がバレバレで心臓が跳ねた。
リビングに行くと僕をソファーに座らせて、二人とも着替えに行った。ふかふかのソファーに座って僕は窓に目を向けた。外は雨。雷が鳴っている。稲光がしたと思ったら時間差でゴロゴロゴロと窓が振動で震えるほど物凄い音が鳴った。
奥さんは僕を心配して僕に駆け寄って来た。雷の音に驚いたけど怖くはない。大丈夫だと伝えると、奥さんはそっと抱き寄せて頭を撫でた。
「純、凄い雷だったね。大丈夫かい?雷は怖くはないかい?」
旦那さんも奥さんと同じように僕を心配してくれた。
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