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もし…僕がこの夫婦の子供になりたいと言ったとして…そんな事が出来るの?
「純。心配は要らないよ。私達の子供になりたいと思ってくれるなら、私達の子供になれるんだよ。」
本当に驚く…旦那さんは僕の心が読めるのかな…。僕の考えている事に返事をするんだ。
「僕…あそこに帰りたくない…。本当に僕を二人の子供にしてくれるんですか…?」
「ああ。勿論だよ。純には辛い思いをして欲しくないからね。」
「ええ。私達と一緒に居ればいいわ。私も嬉しいし、楽しいわ。」
「ただね、純。さっき見たように私達は悪い人を始末する事があるんだ。それは理解出来るかな?」
僕は頷いた。そして信じられない事に僕も手伝うと言っていた。何の抵抗も嫌悪感もなかったんだ。
奥さんは一緒に居れば嬉しいと言ってくれた。僕は優しい気持ちが嬉しくて、知らないうちに泣いていた。今日、会ったばかりなのに不思議な展開に戸惑ったけど、僕はこの夫婦の子供になりたいと思っている。
「僕、二人の子供になりたい。」
隣に座る奥さんが、僕を抱きしめた。なんて温かいんだろう…。喜んでくれてる。旦那さんが、次は私の番だと僕に手を伸ばした。奥さんが僕の背中をそっと押して旦那さんの方に行くように促す。
ソファーに座る旦那さんの前に行くと、ふわっと包み込むように僕を抱きしめてくれた。
こんな温かさに包まれるのは両親が生きていた頃以来だ。忘れていた温かさに胸が詰まる。
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