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僕はこの時間が大嫌いだ。実は結構な人見知りなのだ。何度も経験をしてきているのに、未だ心臓がバクバクと落ち着かない。
しばらくロビーをウロウロして、程なくして僕は高橋さんを見つけることが出来た。時間を確認する。少しは早いが問題はないだろう。
「高橋さんですね?」
大抵の依頼者は僕を見てギョッとする。渡船から二度目は相手が違う旨は伝えてある。それでも、まだ20歳になったばかりの若造がちょこんと向かいに座れば、こんな相手に自分の人生を託すのかと不安になるのも致し方ないと僕だって思う。
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