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俊さんに見送られて、寮に入った俺たちなのだが…
入った瞬間に思わず、たくと君の目を塞いだ
寮の様子を見た俺の口からこぼれ落ちた言葉が
「神は死んだ」である。
俺が寮に入って見た光景は、無惨にも大量に割れた窓ガラス、ホールに散らかった物の数々。
次に、ホールに広がる血の匂い。
さらには、いたる所に血痕や怪我人、中には意識のない者までいる。
そして、ホールの中心では恐らく…いや、絶対にこの騒動の原因であろう生徒が2人、…いや、周りで戦ってる奴らも含めると5、6人いた。
中等部と高等部のやつらだろう。
奴らは俺が帰ってきたことに気付いてなく、暴れまくっている。
ふと、ほかの所に繋がる通路を見てみると、初等部の子達が涙目になりながら1箇所に固まっていた。
他の通路も見て見ると、中等部の子達もどうしたらいいか分からずに固まっていた。
嫌な予感がして、寮に入った瞬間にたくと君の目を塞いでおいて良かった…。
こんな光景見たらトラウマになっちまう。
とにかく、たくと君やら固まっている子達をどっかに避難させとかないとな…。
俺は、初等部と中等部の子が固まってる場所に奴らに気付かれないようにいくと、俺に気が付いたのか固まってた子達が俺の周りに集まってきた。
初等部の子達は、「…じぇんじぇい、うぅっ…グスッ!うわわぁんっ!」皆安心して泣き出して、
中等部の子達も自分達が何も出来なくて悔しいのか
「響さん、怖がっだよおぉ!」、「先生、俺達どうすればいいか分かんなくて…。ッグス、ずびばぜん。」
ど、どうしよう。周りにいっぱいい過ぎて動けねぇよ…。
とにかく俺は、安心させるために頭を撫でてやりながら
「お前らとりあえず部屋に戻ってろ。中等部は、初等部の子の面倒を見ててな?当分1階に降りてこないように。ほかの部屋にいるやつらにも下に降りてこないように伝えてくれ。」
そう伝えると、
「「「はい!」」」
しっかりとした返事が返ってきた。
「あ、お前らさ、こいつ預かってくれねぇか?こいつ深瀬一の弟なんだよ。とりあえず一の所に連れて行ってやってくれ。」
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