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もう、同じ夢はみれない
もう、同じ夢はみれない
the134340th(ホシ)
点滴が、またポツンと落ちました。音なんか鳴らないのに、なぜだか、そう感じました。灰色の管、繋がっている左腕、ホルター心電図、煤けたカーテンに囲われて、あとは無機質なベットと、わたしがいつも愛用しているラジオ。
隣のベットのおじさんは、この間お亡くなりになりました。わたしの目の前で、あっけなく、息を引き取りました。
ここがそういう場所なのだと、気付いたのは、わたしが七つの頃。わたしには、学校に行く権利もなければ、パパやママに甘えることも、そして大きくなることさえ、許されないのです。
退屈です。この病院には、何もありません。テレビはついていますが、有料ですし、周りはおじいちゃんおばあちゃんばかりです。時々、幼い子も入院しますが、そういう子に限って、必ずお亡くなりになります。
不思議です。亡くなったって、無くなったと同じ読み方。生きているときは、ひとりふたりって数えるのに、なぜだか死んだら一体二体って、数えます。
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