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名のある夜に涙こらえる。
(聞き分けも都合もなにもかも良くして。)
ここできっと待ってるから
猫の死体に
ビールの空き缶がぶつかるような
そんな夜であっても
泣かないようにきちんと月を見上げるの
そんなことをアイデンティティにしちゃって
泣かないことが良いことだと
泣かないことが偉いことだと
そうやって思い込んで
嗚咽を飲み込んで 嗚咽を飲み込んで
夜の帳を切り裂いて
今日も神様がわたしを見てる
お月様っていつも同じ顔しか見せないんだって
裏側を見せてくれないの
本当を話せないみたいな
そんな薄暗い影を
明るい顔の裏に
そっと仕舞いこんでる
ここでずっと待ってるから
知らない言葉の歌を聞いて
きっと愛の歌なら 泣いてしまう
きっと哀の歌なら 笑ってしまう
藍色の夜の下で待ってるから
ほんの微かに欠けた月は
素知らぬ振りして わたしは
素知らぬ振りして わたしは
別れなんて知りたくないから
ほんの微かに欠けた月の暗闇に
ほんの少しうつり込んでるはずの
自分の影は 自分の影は
きっともう待ってないけれど
わたしはここで待ってる
名月に涙を流さなかった月を知ってるから
わたしは今夜もずっとここで
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