おじさんの浮気

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おじさんの浮気

「うぃーっす!」 俊ちゃんがいつものように部屋に入ってきた。 時計を見ると、9時を過ぎている。 「どうしたの?!」 ベッドに寝転がって携帯でゲームをしていた俺は携帯を枕の上に置き、両腕で上半身を起こしかけた。 でもその背中の上に、俊ちゃんが寝ころぶように乗ってきて、俺の腕はあっけなく力尽き、俺は布団と俊ちゃんに挟まれるようにして突っ伏した。 「重い!!」 少し大きめの声で主張してみる。 「もう俺んち、最悪!めっちゃイヤ!」 俊ちゃんは俺の言葉はまったく無視している。 俊ちゃんの甘酸っぱいリンゴの香りがする息が俺の鼻をくすぐる。 俊ちゃんがリンゴ味のガムを噛むときはたいていイライラした時だ。 ガムを噛んでも落ち着かなくてうちに来たんだろう。 「どうしたの?」 俺は俊ちゃんと布団に挟まれたまま聞く。 「また夫婦ゲンカや!もう今月に入って何回目やねん!」 「俊ちゃん・・・重い・・・」 「そう?一応両腕で支えて体重浮かしてるねんけど・・。」 確かに俊ちゃんは俺の顔の両脇に肘をついて力を入れている。 でも・・・重い・・・。 俊ちゃんは俺より3センチ背が低いけれど、がっちりとした体格で体重は確実に重い。     
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