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「ですね。なんであんな格好なのかはわかりませんが」
須郷は車に乗り込もうとせず、トボトボと駅に向かって歩いた。
あんな格好じゃ、須郷とわからなくても目立ちすぎて人が寄ってきてしまうだろう。
「太田さん、じゅあ、私は行きますので」
「私も行きますよ。そういう約束でしょう」
「いや、2人で追うのはちょっと目立ちすぎますし、ましてや障害物のないところで顔見知りを見たら絶対不振に思われます。車内で待っていてください」
「それじゃ意味がないんですよ」
須郷は家の前の角を曲がってしまった。このままでは見逃してしまう。
私は扉を開けて壁沿いに伝い歩き、角を曲がった??ところで、面食らって立ち止まってしまった。
須郷が立ち止まって、男泣きに泣いていた。
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