第一章

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計算高いとか、外見と違って性格がきついとか。 まったくポールを知らないひとに、ポールの写真を見せてみるがいい。 こんな優しい顔したひとに悪いひとがいるわけがない。 ポールだからこそ、YesterdayやHere,There And Everywhereを作れたのだ。 と言うよりも、ポールを選んで神様がその曲を授けたのだ。 もうひとつ誤解されていることがある。 ポールの歌には三人称が多く、物語風が多いから、作り話ばかりだと。 でも思い出してほしい。 Hey Judeは、ジョンの息子ジュリアンへの応援歌ではないか。 ウイングス時代のラヴ・ソングは、ほとんどリンダに向けたものではないか。 ポールは、それらを万人向けに変えて唄っただけなのだ。 それをヒット狙いだと、一言で片付けてしまうのは間違いだ。 誰だって自分のプライバシーを、他人に見せたくはないもの。だから、そうとはわからないようにして出したのだ。 ポールは紳士で沈着冷静なので、なかなかそうは見えないが、本当は作る歌と同じように、センチでロマンティックでそして熱い男なのだ。 ポールは、あなたのまわりにもいるような普通のひとなのだ。 ただ、ひとよりも音楽の才能があり、ひとよりも頑張り屋さんであるということだけなのだ。
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