十三夜

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十三夜

彼女が縁側で ぼんやり月を見上げてる それをぼんやり見てる ほのぼのした時間が 好きだった そんな僕に 彼女はようやく笑いかけ 「綺麗ね」と囁いた 少しはにかみ ほのか嬉しそうに 伸ばせば届く手を 何度も何度も握りしめ 彼女に笑みを返す 庭先に降りると手招きして 握りしめた僕の手を包む 彼女の両手が優しくて この手を 守りたいと 泣きそうだった
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