第4章 発想と計画―3

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 気にする必要はないと理解していながら、それでもクヨクヨとしてしまう葛藤は、息苦しくて情けない。それを告白してくれたクラベスの信頼に応えたい。けれど自分ひとりの力では無理だ。  そこで浮かんだのが、パンデイロにふたたび協力を頼むというアイディアだった。彼ならクラベスの悩みを知っているから、協力をしてくれるはず。そう思うと、いてもたってもいられなくて、カナミは部屋を飛び出したのだった。 (もっと、ちゃんと考えてから部屋を出てくるんだった)  落ち込んだカナミは扉の向かいの壁にもたれかかり、堅牢な作りの扉を見上げた。 (なにかのゲームとかマンガに出てくる、神殿への扉みたい)  もしもこの奥が神殿なら、パンデイロはいないかもしれない。勝手に彼の居室か騎士の常駐所だと思い込んでいた自分が恥ずかしい。 「はぁ……」 (でもやっぱり、ノックしてみないと間違いかどうか、わかんないよね)  よし、と勇気をふりしぼって、カナミは扉に近づいた。腕を持ち上げノックする。  反応がない。  もう一度ノックをしてみた。  やはり、反応がない。 (誰もいないのかな)  落胆と安堵を半々に、カナミはふたたびノックをしかけ、扉の横に紐が垂れ下がっているのを見つけた。 (なんだろう)     
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