1.奇跡のバカは二度転ぶ

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「うん、ほんと…ろくでもないんだけど」 思わずくすりと笑うと、宗司も少し笑った。 オレンジ色の夕暮れ。狭い車内。二人して向き合って、まるで面白い悪戯でもたくらんでいる子どものような顔をしている。 それは世界中のだれも知らない、二人だけの秘密のはじまりの、突拍子もない決意の瞬間だった。
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