78.プロポーズ

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酔った日の戯言と何も変わらない、冬真を余計に傷つけるのかもしれないこんな事にしらふで付き合わせる身勝手を、冬真はただただやさしく甘やかす。 その冬真の声を聞きながら、夕陽をきれいだと思いながら、こんな風にきれいな景色はまだどこまでだって続いてるのにな、と思いながら、ただ前に向かって進んでいく。 もっと見ていたかった。どこまでも一緒に。 そうしながら思いつく限りの、本当はそうしたかった事を言い連ねて、そのぜんぶに、冬真は「いいよ」と返事をした。
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