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小柄な涼子ちゃんは、男子の、ごくごく平均的身長の僕をいつも大きく見上げてくれる。
いやまあ、必然的にそうなんるのだけど。
小さな顔に、魅惑的な大きな瞳が僕を捕らえた瞬間、妄想の嵐が一気におしよせてしまう。
……もちろん、僕も男だからね。
そしてその行方に、僕はいつも一喜一憂してしまうんだ。
だから……すぐ、気付いた。
涼子ちゃんが、響くんのことを好きだってこと。
響くんは1年前に僕が採用した、近郊の大学に通う二年生だ。
って、年下?
しかも4つも?
え、そっちがいいの?
年下がいいの?
だったら僕、全然ダメじゃん。
6歳上の僕は、恐ろしく落ち込んだ。
だってこの条件は、どうしても改善できない。
自分の力じゃ、努力じゃどうにもならない。
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