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Stargazer
風が止まられないように
流れてたままの時の砂
あの丘の向こうに消える
影を見送ることしかできない
錆び付いた三輪車と
捨てられたままの冷蔵庫
その横に伸びる小さな道
誰も知らない秘密基地
合図を待って飛び越えた金網
走り出したその先に
見上げれば幾千の輝き
繋がれた手と優しく揺れる月
さよならと震える君の声
それはかわいい夢の匂いがした
真っ直ぐに見れない笑顔
苦い記憶を思い出す
待ち伏せたあの日のこと
きっと君は知らないままに
強い光の帯が空を駆ける
走り出したその先に
突然の雨に震える身体
眩暈を覚えるような溶け合う体温
また会えるからと君の声
それは優しい嘘の匂いがした
見上げれば幾千の輝き
繋がれた手と優しく揺れる月
さよならと震える君の声
それはかわいい夢の匂いがした
それは終わりを告げる匂いがした
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