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雨期終えたばかりのオジャマッポの川水はまだ色濃い濁りをたたえ、時おり、手づかみ祭りを逃げ延びたチャモカツ魚が水面をやぶり、飛び上がる。
「見たかブンブク、うまそうだなあ!」
「チャモチャモ、キラキラ、チャモチャモ、キラキラ」
中天にかかる陽を浴びて、チャモカツの鱗がこまやかなきらめきを放つ。
「きれいだなあ。でもさあブンブク、とうちゃん、あのキラキラ取るのうまいんだよ。キラキラバイバイ、キラキラバイバイ」
「ダメ、キラキラバイバイ、ダメ」
ジャムオジの笑い声がひびく。そうだよな。あんなに綺麗なもの、とらなくてもいいよな。人間、食べなきゃもっといいのにな。猟区と猟区の間、誰の目も気にせずブンブクと歩くことの楽しさに高揚して、ジャムオジは自分が奇妙なことを呟いているに気づいていなかった。
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