第二章 ブレッド・ファイターズ編

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 ケモ耳がある朝生えていたら貴方はどうしますか?  もちろん僕はもう一度寝なおします。 「……とか言っている場合じゃなかったぁあああ」  そう叫んで僕はベッドから飛び起きた。  今日、目を覚ましてすぐそばの鏡を見て頭に猫耳があったので、これは夢だ、夢に違いないと思って僕は二度寝しようとしたのだ。  そこでようやく僕が、“奏太”という人物だと思い出した。 「まさか本当にその世界の住人だと思い込んじゃっているなんて。はあ、本当にこの世界は強力だね。とりあえず連絡を取ってみるかな」  僕は周りを見回して、事前にもらってきた碧い石を手に取る。  大事なものだという思いはあったらしくそれは持っていてよかったように思う。  というか首から外せない。  それにそっと魔力を注ぎ込み、 「おはようございます。そちらの状況はどうですか?」 『! ようやく気付きましたか。よかった。なかなか連絡してこないですから、どうしたのかと』 「本当にその世界の住人になってしまうんだね。しかもこの世界、僕の知っているゲームの世界に似ているし」 『それは貴方がそのゲームが好きだと“彼”に話したからでしょう』 「そうなのかな?」 『きっとそうです。それで“彼”には会えましたか?』 「……多分、来て早々出会えたような」 『やはり“奏太”はいい“餌”になったようですね』  そう言われるとまた変な感じもするけれど僕はそれに関しては突っ込まず、 「とりあえずどうすればこの世界から“目を覚まさせる”のか分からないけれどやってみるよ。多分今日もお店の方に来るし」 『分かりました。また何かあったら連絡してください。こちらからも手助けします』 「よろしく」  そう言って僕は通信を切り、支度を始めたのだった。 ----------------------------------
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